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貧血を指摘された方へ

貧血の多くは鉄欠乏性貧血によるもので、鉄分不足によって起こります。その原因は様々で、中には消化管からの出血や血液の病気が隠れているケースもあります。特に怖いのは胃がんや大腸がんなどの消化管がんで、貧血の放置によってこれらの発見が遅れるケースも少なくありません。「ただの貧血」と放置せず、早めに原因を特定することが大切です。
貧血とは?
貧血の定義
貧血とは、血液中の赤血球やヘモグロビンが減少した状態です。ヘモグロビンは全身に酸素を運ぶ役割を担っているため、不足すると体が酸欠状態になり、以下のような様々な症状が現れます。
- 疲れやすい、だるい
- 動悸、息切れ
- めまい、立ちくらみ
- 顔色が悪い
- 頭痛 など
軽度の貧血では自覚症状がないことも多く、健康診断で初めて指摘されるケースも珍しくありません。
貧血の診断基準
※表は左右にスクロールして確認することができます。
| 項目 | 男性 | 女性、小児 | 妊婦 | 高齢者 |
|---|---|---|---|---|
| ヘモグロビン(Hb) | 13g/dL未満 | 12g/dL未満 | 11g/dL未満 | 11g/dL未満 |
貧血の主な原因
鉄欠乏性貧血
貧血の原因として特に多いタイプです。鉄分の摂取不足、月経による出血、消化管からの慢性的な出血などが原因で起こります。
消化管からの出血
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸ポリープ、大腸がんなどから少量ずつ出血していると、貧血の原因になります。便の色に変化がなくても、目に見えない出血が続いていることがあります(便潜血)。
その他の原因
腎臓病によるエリスロポエチン(赤血球を作るホルモン)の減少、ビタミンB12や葉酸の不足、骨髄の異常など、様々な原因が考えられます。
異常を放置すると
どうなる?
原因となる病気を
見逃すリスク
貧血は症状ではなく、何らかの原因によって引き起こされた「結果」です。鉄分の不足だけでなく、胃潰瘍や大腸がんなど消化管からの出血、腎臓病、血液疾患などが原因となっていることがあります。貧血を放置するとこれらの疾患の発見が遅れて、重症化を招くリスクもあります。
心臓への負担
貧血の状態が続くと、心臓は酸素を補うためにより多くの血液を送り出そうとします。これが長期間続くと心臓に負担がかかり、心不全のリスクが高まります。
健康診断で
指摘されたら?
「いつものこと」と考えない
毎年貧血を指摘されている方は、「体質だから仕方ない」と考えがちです。しかし、原因を調べずに放置していると、病気の発見が遅れてしまう可能性があります。
原因を特定することが重要
貧血の治療は原因によって大きく異なります。鉄欠乏性貧血であれば鉄剤の補充で改善しますが、消化管出血が原因であれば内視鏡検査で出血源を調べる必要があります。まずは原因を特定することが、貧血改善への第一歩です。
当院での対応
血液検査で
貧血のタイプを判定
まずは血液検査を行い、ヘモグロビンや鉄、フェリチン(貯蔵鉄)、ビタミンB12、葉酸などを測定します。これにより貧血のタイプ・原因を詳しく調べます。
必要に応じて
内視鏡検査を実施
消化管からの出血が疑われる場合は、胃内視鏡検査(胃カメラ)や大腸内視鏡検査(大腸カメラ)で原因を調べます。当院では胃カメラ検査、大腸カメラ検査の両方に対応しております。
原因に応じた治療
鉄欠乏性貧血であれば鉄剤の処方、消化管の病気であれば内視鏡を使用して当院で適切な治療を行います。その他の原因による貧血で専門的な治療が必要な場合には、適切な医療機関への紹介も行います。